世の中にいる人間を乱暴に2タイプに分けるとしたら…
このようなイメージが湧いてきました。
・何かを身に付けるのは難しいと感じているタイプ
・何かを身に付けるのは簡単だと感じているタイプ
あはは。
ごっつ乱暴なところはご容赦ください。
世の中には、いくつものスキルを、そこそことはいえ、サラリと器用にこなしてしまうスマートな人がいます。スマートに見えるだけかもしれません。影では泥臭く頑張っているのかもしれません。
それにしてもいくつもの能力を同時に使いこなしている人は現に、います。
そういう人と、
たった1つでもやり遂げるのが大変だ、難しい、ありえないと感じてしまっている人とがいますが
それって、ほんとに思い込みの差だけなんだよなって改めて思った次第です。
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これまで出逢ったいろんな方に インスパイアされて思ったんです。
たとえば、とある珈琲のプロの方。それだけでなくブログの文章も実にエレガントで、読む人を心地よく優雅な気持ちにさせることに長けておられるし、
話口調はというと、とってもフランクで、笑いをまじえながら分かりやすく説明もされる。そして、珈琲や接客、経営の分野でのプロも育成されています。
とても笑顔が素敵で謙虚です。
職域が頑固一徹!職人分野だから、愛想はないよね、口下手だよね、でも仕方ないんじゃない、ではないのですよね。
実際にお逢いしてみると、やはり対人スキルやコミュニケーション能力は、肩肘はるでもなくごくごく自然に発揮されているんです。
そこで伝わってくる感覚は
◆いろんなことを、よりよく追究するのは当たり前だしカンタン。
という姿勢。
ここで私はその人のことを、「すごい方ですね」と言いたいのではないのです。憶測でしか語れないので恐縮ですがきっと、
・何かを身に付けるのは難しいと感じているタイプ
・何かを身に付けるのは簡単だと感じているタイプ
この後者の方なんだろうと思うわけです。
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そして、前者の人も後者に変われると私は思っています。私がそうなりつつあるからです。 決して自己満足ではな…(と言いたいところですがどう考えても手前味噌(笑))。
私の観察している感覚では、前者の方はここで
・すごい人と私は違う
と考えてしまいます。
ですが、「何かを身に付ける」というのは、別に一流である必要はありません。
一流っていう世界がもしあるとすればそれは、常に他者との比較の中で勝ち取るものであり、とてもじゃないけど簡単なこととは言えないし、誰しもができることではないでしょう。
ですが、「身に付ける」というのは、日常生活でちょっと役に立てればそれで十分なことなのです。
・何かを身に付けるのは難しいと感じているタイプ
の方は、
一流とは言わないまでもかなり高い能力を持たないと「身に付けた」とは言えない、と思っているのではないかと言動のはしばしから感じるのです。
ちょっとできただけで
「できたー!」
ってはしゃぐなんてとんでもない、恥ずかしい、私ごときが…。と思っていたり。
あるいは「器用貧乏」って言葉のように、
「たくさんのことをそこそこできるのは大してできないのと同じ」
という、よくよく考えると訳の分からない思考回路を採用していたりします。
いやいやいやいや!!!
「器用」=「貧乏」
なわけ、ないっしょ!!!
器用、不器用よりいいに決まってるじゃないですか。冷静に考えようよ、と思います。たくさんのことが「それなりに」できることの何がそんなに悪いのか。
つまり、
・何かを身に付けるのは難しいと感じているタイプ
の方は、決して能力が低いわけではなく
ちょっとでも「できた」ことに大した感動ができない、もしくは感動してはならないと思っている、自分に厳しい方とも言えると思うのです。
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で、そもそも私は…。
・何かを身に付けるのは簡単だと感じているタイプ
でありたいと常に思っています。
だって単純にいろんなことが身に付いた方が年を重ねるのが楽しいじゃないですか。最初は、それぞれのことがちょっとずつしかできなくても。その「ちょっと」が年を重ねるごとに徐々に上手になっていくんですよ。 いろんなことができるようになる。
あるスキルと他のスキルとが合体してより洗練されていく。そうすればするほど魅力的な人なり、替えがきかない人なりになるのは明らかだと思うんです。
あいつは一流だ、二流だと外野の人はいろいろ批評したがりますが
実際にその実践を積み重ねてみると、その「何流」同士のあいだにも細やかなグラデーションのようにちいさなステップがいっぱいあることがわかります。
毎日毎日、ちょこっとずつ上がったり、変化していく楽しみを味わうことができるのです。
その楽しみの主役であることや、自分がなれる未来像に比べたら
「何流」で分けることなどほんっと、どうでもいいんですよね(笑)。
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で、まとめますが
・何かを身に付けるのは難しいと感じているタイプ
・何かを身に付けるのは簡単だと感じているタイプ
前者から後者に、もしなりたいとお考えであれば、小さな成長を子供がハイハイから歩きだしたかのように諸手を上げて喜んでみてください。自分がご機嫌になるまで思いっきり喜んでみるんです。
決して
「『○流』のあの人に比べて自分はまだまだです~」
とか
「器用貧乏って言うじゃないですか」
とか
分かったような言葉で次のステップを亡きものにせぬように。
・何かを身に付ける
ということを意味があるなしではなく
・楽しくてたまらないもの
と思うだけ。
たった一度でもそうインストールされたなら、次々に成長していく自分を見る日もそう遠くはないはずです。
Photo by Alexander Dummer on Unsplash