脳の神経回路は思い通りに変えられる?

昨年の体調不良から、復活したプロセスで気づいたことを書いていきます。
前回までの記事は↓。

◆1:アトピーからの復活
◆2:療法ジプシーのできる脳の仕組み
◆3:自動思考に気づいて、変わったこと。

前回は、慣れない方にとってはオカルトに近い風味はあったかもしれませんね。今回は私なりに現実的に、理由を説明していこうと思います。

このシリーズでは、アトピーが改善した経緯について書いてます。
ですが、前回の記事内容はアトピー治療に限らず、自分の達成したい目的があった場合に、その目的によりスムーズにたどり着くひとつのヒントになるかもしれません。

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目的に向かってコツコツ進みたいのに、「未来が心配だ」「過去こんな失敗したし」「あの人はどう思うだろう」「自分ってダメだな」といちいち考えていたら、そのたんびに、手が止まります。かといって、消そうと思っても消せません。そんな経験ないでしょうか。

そんなときに、前回記事に紹介した呼吸法のように、カラダに意識を向け続ける。カラダに意識を向けるのであれば、体操でもヨガでも瞑想でも、なんでもいいんです。
すると、ちょっとそのグルグルした考えが軽減されていきます。これをコツコツ続けていくと、グルグル思考が減っていくんですよね。

脳には、神経可塑性(しんけいかそせい)という、刺激や環境によって変化する性質があります。
よく使う思考回路は物理的に太くなり、電気信号の伝達も速くなる。いっぽう、使わなくなっていった回路は時間をかけて細くなり、弱っていくというものです。

タクシーの運転手さんは、道を思い出す脳の回路が発達していき、楽器の演奏者は、演奏にまつわる脳の回路が発達します。
「熟練したら、そりゃー上手くなるよ。そんな正論分かってんだよ」と思ってましたが、まさか肉体的に、見た目上も太く強くなっているとは、知りませんでした。筋トレと同じなんですね。

脳のひとりごとに使われる回路もその例に漏れず、思考がグルグルしているときに気づかずにずっとそれに付き合っていると、とんでもないネガティブ思考に自分が乗っ取られ続けてしまいます。

逆に、上に書いたように「あ、自分グルグル思い悩んでんな」と思ったら身体に意識を向ける、何らかの方法を試し続けると、身体の神経回路の方が鋭敏になっていって、アタマがクリアになってく。

もちろん、カンタンなことではないです。意志と時間と根気がいる。
でも、自分の思考グセに乗っ取られずに目的に向かって歩みを続ける方法は、「ある」。ということです。アトピーが発症したときに心配事に捉われていた私にとって、これは福音でした。

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たまたま、最近読んだ以下の本の中にもこのことについて書かれていました。

脳はいかに治癒をもたらすか

すみません、まだ全部読破したわけではないのですが(笑)、タイミングが良かったので…。以下の“”内は引用です。

神経可塑性の革新的な原理の一つは、「同時に発火するニューロンは互いの結合を強める」というものです。

“長い間活動を中断すると、対応する結合は徐々に弱まり、その多くはやがて消失する。これは神経可塑性の一般的な原理の一つで、端的に言えば使わなければ失われるのだ。”

この本でジョン・ペッパーさんという、パーキンソン病の方が紹介されています。

この病は、身体の動きが思うようにならなくなり、震えたり、転んだりすることが増えるのだそうです。原因は、脳の神経回路の一部が使えなくなることなのだとか。

ですが、ペッパーさんはその病によって使われなくなった回路の代わりに、意識的に別の回路を使う方法を編み出し、スムーズに歩行などの日常動作ができるようになったそうです。

動画の最後あたりで、ペッパーさんがとても細やかな絵画を描かれているのには驚きました。病などなくても、そんなことできない…超人的だ…と多くの人が思うかもしれません。私もそう思う。

ただ、先ほども書いたように、こんな偉業でなくてもいい。
ただ自分の足を引っ張るストレス源となる思考さえ弱まれば、毎日がスッキリとした気分で送れます。

実際私も、半年前からずいぶんとストレス思考は減りました。
たとえば私のストレス思考のひとつ ⇒ 美容室で会話をするときに「あの話してもつまらんかな…」「話しかけるタイミングいつにしよう…」「この話題ダメだったか…?」みたいなことを考えることでした。コレがグッと減りました。流れに乗った自然な会話をして、ムダな後悔も少ない。

しょーもないと思うかもしれませんが(実際しょーもない 笑)、この神経回路にエネルギー奪われてると、めっちゃ疲れるんですよね。仕事してないのに。そのエネルギー奪われないだけでも、エネルギーにゆとりが生まれ、カラダが治っていく確率が上がるのは当然のことだと思います。

そんなこんなで結構マニアックな領域について語ってみました。
掘り下げてしまったので次はいったん戻り、運動とか食事みたいな、フツーの話をしてみようかな。

次 ⇒ 自律神経グダグダ問題。

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