まずは、自分の巡りをよくする。

人によって、やる気が自然に上がる条件ってのがある。
その条件も、ほんとに人から見たらどーでもいいことだったりする。そして、どーでもいいことほど大事だったりもする。

たとえば、デスクにお気に入りの写真があるとか。
たとえば、朝いちに飲むホットココアは砂糖かなり多めとか。
たとえば、外から見えないが実はハデハデな靴下をはいているとか。

気分によって変わるかもしれないし、さっきやったことを何度もやっても通用しないかもしれない。その「自然に上がる条件」ってのは実に繊細で、主観的で、その時の自分でもていねいに自分に問わないと分からなかったりする。

私個人にとってはたとえばそれは、こころのかすかな響きをつかみとって言葉にしたものを見聞きすることだったりする。人によっては「そんなこと言ってないでシゴトしたら」とか言ってしまいそうな、見過ごしてしまいそうな心の動き。世の中の当たり前を見たときのちょっとした違和感。そういうものが言葉として表されたものを見聞きしたとき、なんというかスッと、心の管のつまりがとれて風通しがよくなったような気がする。
本でたとえるなら、『星のおうじさま』とか、『アルケミスト』のような純度の高いかんじの言葉が心のそこかしこに息づいていると、「うん」、とスイッチが入り、充電完了のサインが点灯する。


星の王子さま (新潮文庫)


アルケミスト 夢を旅した少年 (角川文庫)

だからか、一時期はコーヒー片手に本を横に積み上げて、なんだかいい気分になっていたのは。

 

しかしそこに、困ったことがあるとすれば、そのやる気が自然に上がる条件が、見つかるときと見つからないときがあるってこと。

疲れたからといって毎日寝まくっていても疲れが取れなかったり。毎日お気に入りの豆で入れたコーヒーを飲んでいるのになんだか調子悪かったり。

そういうとき、無理にでもやる気を上げなきゃいけないこともあるかもしんない。でも、もし少し時間が許すのならば。もし、少しでもそのやる気を先送りにしていいならば。心の中を探ってみるのもいい。

本当は寝るよりも、体操したり踊ってみたいんじゃないだろうか。
本当は同じ寝るでも、子供のように大笑いして寝落ちする、みたいなのがグッスリ眠れるんじゃないだろうか。
本当はコーヒーよりも、ケーキやプリンが食べたいんじゃないだろうか。
本当はたまっている食器洗いが気になっているんじゃないだろうか。
本当はめっちゃ観たいYouTube番組があったんじゃないか。

こういう時のやる気のモトって、ごほうびとは限らない。気がかりなのにずっとやれてなくて、でも先延ばしにしても誰にも迷惑をかけないたぐいの、シゴト的な何かだったりする。
それがひとたびクリアになると、一気にエネルギーが流れ込んできて、普段なら一週間かかることが1日で終わったりする。

時間をムダにしちゃいけないいけないと思うほど、心が枯渇して動かなくなることって、あるんじゃないかな。一見、本業につながりのない何かだけど、自分にとっては大事なこと。それを日ごろからサーチしておくことはとても大切だと思う。
関係ないのに、それを挟むことによっていろんなことに血が通って繋がりだすというか。それによってはじめて全体的「人間」として生きてる感じがよみがえってくるもの。なにかないだろうか。

それを日常生活で呼吸するみたいにできてしまってる人もいるかもしんない。仕事でも適度にふざけたりサボったり、初対面の人に自分のキャラ出し“てへぺろ”できる人。私は慣れない環境でいきなりそれは、できない方。

それでやる気が湧かないとき、無理にやる気を湧かすよりも、自分の巡りがよくなることを探してみるようにしている。そして、手脚の毛細血管がじんわりリラックスしてあたたまってきたら、そのときはやる気なんて自然に上がっている。

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